猫と着物と時々ハンドメイド

ハンドメイドと猫と着物が好きな派遣社員。ライター業はじめました。

ワールドトリガー

夫婦揃って連載再開を心待ちしていた漫画の復活のニュースは仕事の休憩中に思わずLINEを送ってしまうぐらい嬉しかった。



元々ワールドトリガーは主人が好きで何度も勧められたけれど絵柄にピンとこなかったこととタイトルデザインがまんまエ〇ァと一緒じゃねーか!という部分にもやっとした感情を持ち暫くは読んでいなかった。
が、漫画喫茶に行ったときにふと手に取って読んだそれは一瞬で沼に引きずり込む魔物だった。
メインの主人公は一人いるがその主人公よりもよりジャンプらしい副主人公が三人いてどちらかといえば群像劇といった印象を持つ漫画はとてもジャンプらしくない。
しかし描かれている内容は一番下から仲間と共にに紆余曲折して成長し高みへ登っていくというまさに少年ジャンプといった内容だと感じた。

主人公の三雲修は平凡的で、むしろ出てくる登場キャラクター中最弱なのでは、と思うほどに弱い。
けれどその弱い部分を分析して現状の中で今できる最善を探し手成長し次に繋げていくというSF漫画なのにとても現実に即したそれは思わず三雲を応援したくなる。

2年間という休載期間は長かった。
元々冨樫義博平野耕太の描く漫画が好きな私にとって休載して待つこと自体は全く苦ではない。
彼らは必ず書き続けると分かっているからいくらでも待っていられる。
しかし葦原先生の場合は違った。
先生ご自身の療養による休載は単行本の作者コメントを知っていただけにとても辛かった。
もっと無理をさせなければ、無茶させなければ、ファンである読者は同じ気持ちだっただろう。
そのため休載になったときはああいつか来ると覚悟していたけれどやっぱり嫌だなあと思った。
作者急病のため休載しますというページがジャンプからなくなり休載し半年たち、一年たち、思うのは葦原先生の気持ちは漫画を描くことから離れていったのではないだろうか?ということだった。
きついスケジュールにもう二度とやりたくないという気持ちになっていないだろうか、意欲があったとしても身体が持たないのではないのか。
今週もワールドトリガーはやっぱりなかったね、と主人と話しながらワールドトリガーのないジャンプは寂しくて。
主人と半分冗談半分本気の心配で死んでないよね?なんて話をすることもあった。
そして2年近くたった今日ツイッターで連載再開の報告と共にジャンプSQへの移籍にほっとした。
今の先生のペースは週刊にはきついだろう。
漫画を描けるほど体調も回復してワールドトリガーの続きを描く意欲を持ち、何よりもまた姿を見せてくれたことが本当に嬉しい。
これからは無理せず無茶せずご自身を第一にやっていってほしい。